小品<36>

小品<36>

                       2016/01/24(Sun) 熊本は、生憎、雪だった。                       

                        < OUTLINE >                       

 数種類ある降水現象の一つ。固形の形態として、雪・霰・雹・凍雨、細氷=ダイヤモンドダスト、霙は雨と雪が混って降る天気。細水「氷の結晶」霰・雹・凍雨「氷の粒」、雪は浮遊体の 濃密な雪片が雲から落下してくる。天気情報では、国内気象通報上、雪を21種分類(日本式天気図において)、3mm/h、以上を「雪強し」、3mm/h、未満を「霧雪」とする。雪片の大・小で区別する こともある。即ち、直径が1mm未満を「霧雪」、1mm以上を「雪」と雪片切の大きさで決定する。この決定の方法は、国際的には統一されている。空から降ってくる雪片の大きさは、様々であり、 直径1cm未満の小さなものは「粉雪」と言い、綿状は「牡丹雪」or 「ボタ雪」と呼び、これ等は雪が成長してゆく過程で生じる。気温や温度と関係する、無機質の結晶構造を持つ物質であるから、 これを、鉱物の一種に分類することがある。 


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                       メカニズム                       

                    ①   氷晶の生成                       

 雲の中では、空気が上昇に伴い冷却され、空気に含まれる水蒸気が大気中のエアロゾル粒子(一般に、10nm~10μm程度の大きさ。)をコア(核)に凝結し、水滴を生成している。その プロセスは、一般に、「冷たい雨」のプロセスと呼ばれる氷を経て、融解して生成されるタイプの雨と途中まで共通している。理論的には、気温0℃以下、空気中の水蒸気の量が氷に対して 過飽和となれば、雲の中に氷晶が生成されるとかんがえるが、実は、分子レベルで、水分子が集合して氷になろうとしても、ある程度大きくならないと、状況が不安定で分裂してしまう。実際 の大気中では、巻雲が出来るような高高度で、室内で実験して、雲が出来ることと同様なこと起こっていると考えられるのだが、地上に降水をもたらす、高度天気には、多くの微粒子(エアロゾル 粒子。)が含まれるため、これほど低温迄過冷却が保たれない。観測に依ると、雲の最頂部の温度は0℃~-4℃程度の雲の中は殆どが過冷却の水滴であることは解かっている。これより低温に なるほど氷晶が多くなる。氷晶のコアとなる微粒子(氷晶核)は働く温度が異なる。カオリナイトは、ー9℃。人工降雨によく用いられるヨウ化銀はー4℃で氷晶核として働き始めるとの報告がある のだ。 この性質の違い<雪のこと―指す>の為、一般的なには、1立方㍍中の氷晶核の数は、-10℃で10個程度、ー20℃で1000個程度のもの。氷晶には凍結の際に割れたりする増殖作用があるため それよりずっと氷晶数が多く、雲中の氷晶数はー5℃~-10℃で氷晶核の1000~10000倍、-20℃~-30℃で10~100倍である。なお、氷晶は気体の水蒸気が昇華して直接固体になるものもあり、一度 凝結して水滴となった後、固体になるものもある。これは氷晶核の吸湿性の有り無しといった物理的性質に左右される。 

                    ②   氷晶から雪片への成長                       

 雲中で水滴凝結の成長速度に比べ、水滴昇華・成長速度は数倍~数十倍のスピードで速い。これは、過冷却水の表面よりも氷表面が飽和水蒸気圧が低いことによる。(例)-10℃での飽和水蒸気圧は、 過冷却水表面での2.86hPa、氷表面で2.60hPaである。よって、-10℃で水蒸気圧力が2.60hPaを僅かに超えると、氷晶の周りの水蒸気が氷晶表面へと昇華し始め、氷晶が大きくなる。大きくなるに従い、 その近くにある過冷却水滴は不安定となって蒸発し、更に、氷晶表面への昇華していく。このようにして、氷晶への昇華が進む(昇華凝結過程と呼ぶ)。この過程に原因する成長速度は、氷晶が小さい 時に早く、大きくなるにつれ遅くなっていく。ある程度成長して、昇華が遅くなった氷晶は重さも増してくる。それで、上昇気流速度に対して落下速度が打ち勝つと落下を始める。氷晶はその大きさと 形状により落下速度が違ってくる。(例)針状の直径1mmの氷晶は1m/S*Sの加速度である。速度が違うと落下途中で衝突し、跳ね返し合ったり、こわれたり、くっついたりする(凝集または併合過程と言う)。 氷晶同士がくっついたり大きくなったものは雪片と言う。凝集による成長速度は、雪片が」小さい時に遅く、大きくなるにつれて速くなる。-12℃~-15℃で水蒸気圧の高いときに出来る「樹枝状」の氷晶 はくっつき易く、この気温(温度でも良い)の所では大きな雪片がよく見られる。又、温度が高くなるとくっつき易く、-5℃以上のところでは氷晶同士がくっつき合い」「牡丹雪」」のような大きな雪片 が良く見られる。雪中」で出来始めた頃の氷晶は非常に小さく、直径0.01mm以下だ。成長した雪は直径0.5mm~10mm=1cm程だが、大きな雪片では3cm前後にもなる。こうしたプロセスを経て、雲の底を抜け、 地上に達して雪となるのである。成長した雪が落下する間に、周囲の高温により、融解することなく地上に到達すると、雪として我々は観測するのです。 


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                       分類                       

                    ①  雪の状態-細分表現として、                    

 淡雪、薄雪、粉雪、細雪、どか雪、べた雪、ぼたん雪、ぼた雪、綿雪 等。 

                    ②  降雪に関係すると、7分類                    

 ●たま雪――球形様雪、雪シーズン初・終の時期、雪雲の出来初め先端部分。 

 ●粉雪――さらさらとした粉末状で、乾燥した雪、寒冷地に多い。 

 ●はい雪(灰色雪)――空中をすらっと降って来るのでは無い、灰の舞い散るようにひらひらと降りてくる雪、やゝ厚みがあり、日光に当ると陰影が出来て灰色の影がある。 けれは、一般的な降り方でこれが如何でも目に付く。 

 ●わた雪(綿雪)――手でちぎった綿様の大きな雪片からなっている。水分があって、重みがある、降雪地帯の中でも、温暖・多湿な地域。 

 ●もち雪(餅雪)――融解がせまっており、水分を多く含む雪。雪塊は餅のように柔らかく、自由に形状を変化させることが出来る。雪玉や雪だるま等が作り易い。 

 ●べた雪――餅雪より水分が多いぺちゃとした感じの雪。団子状に固形になっていることもあって、ぼた雪ともぼたん雪とかも言う。 

 ●みず雪(水雪)――べた雪よりも更に融解が進んでいて、水気が多い雪で、みぞれと同じ。 

                       ウィキペディアより。