森林浴

森林浴

長者原登山口より

  長者原登山口から1時間10分ほどで雨ケ池へ向かう途中にベンチのある休憩地に着く、この登山道が雨ケ池方向と指山分岐の所である片道30分程度かな。

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  五感で心も体もリフレッシュすることとは:人体には、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、そして味覚が有り、これらを意識してその人の価値観に応じたことを行う。それが森林セラピーを楽しむこと、その結果、”森の力”を明らかに実感する。

  「聴く」 静かな森の中:木立の葉が風に揺れる音、小鳥のサエズリ、水流の音が絶え間なく響き続けている状態等は、人体には、血圧低下、脳活動の鎮静効果が起こることが解明。目を閉じることで耳への意識がいっそう集中。

  「触る」 手の甲、足の裏で、木の葉や木の幹を直接触ってみる。自然本来のものに触れることで、よりくつろいだ感覚や心地よさを感じる。巨木に抱きつくことで心を落ち着かせる作用がある。

  「見る」 映像から「森の景色」を見ることで身体が受けるリラックス効果は大きい。”森の緑”を眺めるだけででも血圧の低下、脳活動の鎮静化する。ただ、日本人には、特融感覚として「満頃のサクラ」を見ると脈拍が増し、わくわくするらしい。

  「嗅ぐ」 香りが脳に働きかける作用は直接的で大きなもの。スギ、ヒノキ、ヒバなどの香りは、やはり鎮静効果があり、怒りとか緊張状況を緩和する。その上、大きく深呼吸することで、森林内に沢山放出されているフィトンチットを取り込む。

  「味覚」 篠栗・キノコ・ヤマグミ・キイチゴ・シイの実・湧き水など味わうことによって新鮮な大地の恵みに感謝。充足感はもちろん、身体全体によい効能をうけるのです。

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   ”森林浴”は1982年に当時の林野庁によって提唱、赤沢自然休養林が発祥。2004年以降、効果の科学的検証し、予防医学に役立つのかの取組みも始まり、林野庁・厚労省・各研究機関・大学・企業等が「森林セラピー研究会」を組織して進行させている。

効果:  科学的な効能としては樹木が発散するフィトンチッド(物質)が、マツ、ヒノキでは量的に多い。免疫力を向上する。   森林の空気は排気ガスなどが含まれる都市部より体に優しい。   樹木の香りが心を落ち着かせ、リラックスさせる。   転地効果が働く。

 科学的根拠には、脳波測定・反応速度・唾液中のストレスホルモンの濃度・心拍数の変動・心理的調査を使って、リラックス効果などの定量化が数値上で試みられている。

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 [実験]:2005年、都市部の「お疲れサラリーマン」を被験者とした実験で、森林浴翌日の採血・採尿で生理的変化の調査結果、2泊3日の滞在によってNK細胞活性が52.6%向上したことが確かめられ、抗ガン蛋白質の濃度上昇も認めた。なお、この実験は2006年にも続けられ、2泊3日の森林滞在で約56%のNK細胞活性化を再現する。それと併行して、日常生活・都市部への2泊3日の旅行で対照実験を実施してみた。日常での複数の検査や都市部への旅行ではNK細胞活性化に変化無し。この事から、森林環境が免疫機能の向上に特異性を持つことが実証された。さらに、1ヶ月後もNK細胞活性が一定レベルで継続していることが明らかになり、森林浴での健康増進が持続効果を持つことが明らかになった。医学上では、臨床事例が圧倒的に数値不足である。

 この事は、森林セラピー実施地の選定等に利用され、2006年4月には全国で10ヵ所、2007年3月には第2期として14ヵ所の森林が「心身の改善効果をもたらすことが科学的に証明された森」として発表。

 まだ現在は、「森林医学」は黎明期なのだ。

 日本の森林セラピーは、ドイツの「クナイブ療法」などをモデルにする。

ミヤマカラスアゲハ

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   4~5月、7~8月に2回出現する、長者原登山口は標高が1000m程の所、樹林内外を一定のコースをたどる。敏速に飛ぶ、吸密の花は夏はネムノキ、アザミ類に集まる。雄は湿り気のある路上、崖地、河畔の砂地などで吸水している。丁度これに出会った。好天のPM1:00前後だったろう。