POST CARD Ⅶ
POST CARD Ⅶ
ベトナムの歴史博物展示品の数点
金 印 「制 誥 之 寶」
ベトナム国立歴史博物館所蔵 金・鋳造、彫金。 阮 朝 1802~1820年代
冕 冠
ベトナム国立歴史博物館所蔵 金、貴石で作成、阮 朝 19C.の年代。歴代の阮朝皇帝は、頭頂部に長方形の板を載せ、色とりどりの
小珠を赤い紐で連ねた旒(りゆう)を前後に12本ずつ垂らした”べんかん”と呼ばれる冠を被っていた。古来この形の冠は、アジア諸国において
天子が被るべきものとされていた。
翼 善 冠
ベトナム国立歴史博物館所蔵 金、切子玉で作成、阮 朝 19C.の年代。美しい宝玉(切子玉)や金銭細工による龍や寶珠があしらわれ
た。この豪華な冠は、豪華なベトナム王朝文化のシンボルです。
朱印船 交趾 渡航図巻
九州国立博物館所蔵 日本 紙本着色巻子装で作られている、江戸時代17C.~18C.に架けて作られたもの。朱印船(近世初期、朱印状
によって海外渡航の許可をえた船)貿易に従事していた茶屋 新六がベトナムのホンアイなどで交易していた場面を描いている、名古屋市・情妙寺所蔵
絵巻「茶屋 新六 交趾 貿易渡海図」と大変よく似ている。
銅 鼓
ベトナム国立歴史博物館所蔵 銅鋳造、ドンソン文化で、B.C.3C.~A.D.2C.の時代、銅鼓は、ベトナム北部や中国南部に広く分布する
青銅祭器である。B.C.5C.頃に現在の雲南省あたりでその姿を表した後、近年まで、分布範囲を変えつつ、連綿と作り続けた。現在でも銅鼓の文様はさ
まざまなデザインを取り入れられ、ベトナムの人々に最も親しまれている文化財である。鼓面の中央に、十二光芒を四方にカエルの像をのせる。頭部
側面には羽人の乗った6艘の舟を表わす。ベトナム最大の銅鼓であってゴールドスターの愛称がある。北のドンソン文化圏に属す。
龍頭屋根飾り(部分)
ハノイ市タイロン遺跡保存センター所蔵 ベトナムタイロン遺跡より出土して、陶製 李朝時代の11C.~12C. これは、日本の城にある「鯱」
のように、屋根の頂部両端に屋根飾りとして用いられた。珠をくわえた龍の頭部。くっきりと施された目や鱗の表現が細かくて美しい。李朝期にこのような
建築部材が大きく発展したことが分かる。