もみじ<2>

もみじ<2>

                       赤 と 黄                       

 紅葉と黄葉 : 落葉広葉樹が落葉の前に色が変わる現象。 

 狭義 : 赤色→「紅葉」黄葉→「黄葉」褐色→「褐葉」厳密な区別は難しい場合が多く、どれも「紅葉」として扱うことが多い。同種類の木でも、生育条件・個体差によって、赤くなったり 、黄色くなったりする。 :  「追」常緑樹も紅葉するものがあるが、緑の葉と一緒の時期であったり、時期が揃わなかったりするため、目立たない。ホルトノキ→常に少数葉が赤色であるのを見 わけの目安とする。秋には、草や低木の葉も紅葉してしまう→「草紅葉」。 


<a>

<b>

<c>

<d>

<e>

<f>

<g>

<h>

 メカニズム 

 葉が緑色に見えるのはクロロフィル含有で、寒くなり日照時間が短くなると、クロロフィルが分解される。又、葉柄の付け根に離層という特殊な水分を通しにくい組織が出来、葉で作られた 水溶性のブドウ糖などの糖類やアミノ酸類が葉に蓄積し、その糖から光合成を利用して新たな色素が作られたりする。その過程で葉の色が「赤」や「黄」に変化し、紅葉が起こる。その後に落葉 してしまう。紅葉、黄葉、褐葉の違いは、それぞれの色素を作り出すまでの葉の中に酵素系の違いと、気温、水湿、紫外線等の自然条件の作用による酵素作用発現の違いが、複雑にからみあって 起こる現象である。 

 紅葉の原理 

 葉の赤色は「アントシアン」(色素)→アントシアンは春~夏にかけて葉には存在せずに、秋に葉に蓄積したブドウ糖や蔗糖と、紫外線の影響で発生。 

 黄葉の原理 

 葉の黄色は「カロテノイド」(色素)→キサントフィル類は若葉の頃から葉に含有されているが、春~夏にかけては葉緑素の影響により、視認できない。秋に葉のクロロフィルが分解すること により、目につくようになる。キサントフィルにも光合成によってできた糖から出発し、多くの化学変化でできたもの。 


<i>

<j>

<k>

<l>

<m>

<n>

<o>


<p>

 紅葉と進化 

 紅葉の至近要因については詳しく知られているが、何故、紅葉があるのか、紅葉の進化的機能については、普通紅葉は、葉の老化に伴う非適応的な副作用であると言われ、長らく研究対象 では無かった。1999年(h-11)に北半球の262の紅葉植物とそれに寄生するアブラムシ類の関係が調べられ、紅葉色が鮮明であるほどアブラムシの寄生が少ないことが発見された。紅葉の 原因となるアントシアンやカロテノイドは、それを合成するのに大きなコストが掛かるが、すなわち、直接害虫への耐性を高めるわけではない。また、アブラムシは樹木(木々)の選別が強く、 一部種は色素の好みも有り、その為、紅葉(もみじ)は自己免疫力を誇る。→ハンディキャップシグナルとして進化する。つまり、十分なアントシアンやカロテノイド合成出来る「自分(紅葉)は 耐性が強いのだからアブラムシが寄生しても成功できないぞ」と呼びかけていると、見做せる。アブラムシ以外の寄生者に対するハンディキャップ効果はまだ調査無し。紅葉の進化的機能について は、まだ議論が続いている。 


<q>

<r>

<s>

<t>

<u>

<v>

<w>

<x>

 植 物 

 (1) 紅葉:カエデ科ーイロハモミジ、ハウチワカエデ、サトウカエデ ニシキギ科ーニシキギ ウルシ科ーツタウルシ、ヤマウルシ ツツジ科ーヤマツツジ、レンゲツツジ、 ドウダンツツジ ブドウ科ーツタ、ヤマブドウ バラ科ーヤマザクラ、ウワズミザクラ、ナナカマド、カリン スイカズラ科ーガマズミ ウコギ科ータラノキ ミズキ科ーミズキ 

 (2) 黄葉:イチョウ科ーイチョウ カバノキ科ーカバノキ ヤナギ科ーヤナギ、ポプラ ニレノキ科ーハルニレ カエデ科ーイタヤカエデ ニシキギ科ーツルウメモドキ ユキノシタ科ーノリウツギ 

     ウィキぺディア より参照