小品⑱

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                       庭 の 花                       

                       ア ケ ビ                       

 アケビ科の蔓性落葉低木の一種あるいは、アケビ属に属する植物の総称。茎は蔓になって他物に巻き付き、古くなると木質化する。葉は5つ、楕円形・小葉が掌状につく、複葉で、互生 する。花は4~5月、木は雌雄同株、雌雄異花、淡紫色。花被は3枚、雄花の中央部に6本の雄蕊がミカンの房状に、雌花の中央部にはバナナの果実のような6~9本の雌蕊が放射状につく、 雌花の柱頭(先端部)には、甘みを持って粘着性の液体が付いており、花粉がここに付着することで、受粉成立。雌雄異株でミツも出ないので、受粉生態には不明な点あり。雌花が雄花に擬態して、 雄花の花粉を目当てに小型のハブハチ類を騙して受粉成功させているのでは仮説ー有り。ハエ類が 甘みを持った粘着性を舐めに来る際に受粉していると考えられる。受粉に成功した個々の雌蕊は 成長して果実となり、10cm前後まで大きくなる。9~10月に熟して淡紫色に色づく。成熟した果実の果皮は心皮の合着線が裂開し、甘い胎座とそこに埋もれた多数の黒い種子が裸出。この胎座の 部分は様々な鳥類や哺乳類に食べられて、種子散布されていく。 


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                       クルメツツジ                       

 クルメツツジは、江戸時代に久留米在住の坂本元蔵翁に依り、霧島山系のサタツツジ、キリシマツツジをもとに品種改良したもの。各地の都市緑化や庭園緑化に利用されている。外国 でもクルメアザレアとして有名。ツツジ科ツツジ属、樹高 2~3m、4~5月に花が開く。特性:寒地では半落葉性、陽樹~中庸樹、生育は遅い、細根性、移植容易、萌芽力強い、剪定に耐える。 弱酸性土地を好む、ヒラドツツジより耐寒に強いが根の過湿には弱い。北海道~九州に分布する。小さなはなを枝先に多く付け、一斉に咲くから全体が花色に染むようである。用途は広い。 サツキとは似ているが葉が少し大きめで、花期が異なる。 


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                       ジュウニヒトエ                       

 シソ科ジュウニヒトエ・日本固有種で、草丈20cmほどの多年草、春に1本の茎を直立して、高さ8cmに及ぶ円錐塔状の花穂を立て、淡紫色の1cm程の花を花穂の周囲に多くつける。葉や 茎に毛が多く、そのせいで、葉は緑白色に見える。葉は3~5cmの長楕円形で先は丸みを帯びる。明るい林床でよく下草が刈られている場所では自生しているのを見かける。花の基部は小さい、 花は腋生で、短い花柄を介して、茎に沿ってバラバラについたり、密に集合して花穂形成。萼は釣鐘状になり、多脈を持ち、先端5裂、唇形花、はっきりと筒形をして、先は上下に分化して、下唇 は3裂、雄蕊は4本、花冠の上唇に沿って斜めに伸びる。先端は二室から葯を付ける。 

 「名」の由来は、平安時代の女官の衣装「十二単」にたとえる説が一般的で。しかし、鎌倉時代に入ってからという説もある。小野蘭山は、漢字名で「夏枯草」(かこうそう)といって 夏に新旧の葉が入れ替わる様子をみて命名した。 

 明らかに有毒だとの報告も薬用に使うという報告もなし。こんな場合は食用にしないこと。 


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                       シラユキゲシ                       

 ケシ科シラユキ属 多年草 原産地は中国東部で、地際から長い葉柄と花茎を伸ばす。葉柄・花茎ともに最大30cmほど有る。花は4弁で直径4cm前後である。植物体を傷付けると、赤い 汁を出す。中国名で、血水草と呼び、英名では、snow poppy。少し詳しくは、ケシ科 エオメコン属 耐寒性 耐暑性 ・耐隠性宿根草 花期 4~6月 花株丈 20~40cmであって、冬期 地上部は 枯れる。 


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                       ホウチャクソウ                     

 草丈 30~50cmの多年草 全草有毒。草の中程で枝分かれし、春に、茎の先方に1~2個の花を下垂させる。花は長さ2cmくらいで緑白色。草姿や花は似ていないけれど、チゴユリの 同属になる。地下茎で増加するから、時々小群落を作る。葉長 5cm程、笹の葉型で葉脈が目立つ。日本各地は勿論、東アジアに広範囲に分布する。「名」の由来: お寺の軒先に吊り下げ られている鐘形の飾り「宝鐸(ほうちゃく)」に類似から。 

 この花の印象がアマドコロ、ナルコユリに似て、アマドコロ、ナルコユリでは1本の茎に多くの花を並べて下垂させるのに対し、ホウチャクソウでは、枝分かれし、枝先に花を1~ 2個着けることで容易に見分けられる。ホウチャクソウの花被片は離れていますそして円筒形、しかし、アマドコロ、ナルコユリの仲間では花被片は合着していて筒型の花。 


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                       クリスマスローズ                       

 クリスマスローズ属 花に見える部分は萼片で、そのため、観賞期間が比較的長い。花弁も蜜腺として残り、春に開花。夏は休眠状態、根は活動休止し、呼吸してしている だけ。分布は、原種が東ヨーロッパ~バルカン半島~トルコ・シリアに自生してる。 


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                       シクラメン                       

 サクラソウ科シクラメン属の多年草花。地中海地方が原産地。花期 秋~春、冬の花として有名。双子葉植物に分類、土から芽を出す時は一枚しか出ない。子葉から7、8枚目の葉 が出た頃、花芽が始まる。葉芽=花芽:1対1で発生。花を放置しておくと結実する。結実のままでは株が衰弱して枯れる。球根は肥大化して乾燥に弱い。分球無。芽は球根上部が栄養 があるのか上部にかたまって付く。香りは薄いかしないかが一般的。香り→セスキテルペン(成分)埃、乾燥した木材様の匂=一般に臭い。 

 種間交雑により、花や株は一般の園芸種のように大きく、香りは野生種の芳香が大きな花から多発すなわち、「芳香シクラメン」が完成。従来の園芸種とは全く違うバラ・ヒヤシ ンスを合わせた香気を持つ栽培用シクラメンが一般に流通す。それで、花の”色”と”形”の違いにプラス”香り”といったアイテムが加わり、消費者が選択に迷うようになった。 


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                       ア ヤ メ                       

 山野に生える多年草、花茎は緑色、根も赤紫色を帯びる、葉の間から直立して、30~50cm。葉長経 30~50cm、葉幅 5~10cm、剣状で中脈は目立たない。花は紫色で直径7~8cm程で、 2~3個が次々に咲く。外被花片3個は広倒卵形で平開して、舷部は円形、基部は急にせばまって爪状となり、黄と紫の虎斑模様がある。内被花片は3個は楕円状倒披針形で細く直立する。 雄蕊は3個ある。花糸は平たく、外側は湾曲する。葯は暗紫色で縦に裂ける。花柱の先は2深裂して、裂片には鋸歯がある。萌果は3稜柱形で質が硬く、長さ 3.5~4.5cm、頂部は裂開して いて、褐色の種子をだす。和名は文目(あやめ)の意味で、外花被は基部に稜になって目があることから付けられたという。アヤメの花期 5~7月。生育地 山地、分布 北海道~九州。 


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                       フタリシズカ                       

 センリョウ科の多年草、沖縄を除く、日本全国の山林の比較的暗い場所に自生している。高さ30~60cmあって、花期は4~6月である。茎の先に、数本(2本の場合が多い)の穂状花序を 出し、小さな白い花をつける。この花は花弁も蕚もなく、3個の雄蕊が丸く子房を抱いている。花序は立っているが、花序は2とは限らず、3-4つく例もある。 


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                       シ ラ ン                       

 ラン科 シラン属 自生地又は生育地は、やゝ湿った岩山や林内に生える多年草で茎丈 30~70cm、葉長 15~30cm、葉幅 1~5cmの長楕円形で互生し、基部は鞘となって茎を抱く。花茎の 先端に普通は紅紫色の花を6~7個開くのだが、ここでは白色のシランを撮っている。萼片と側花弁は平開し、狭楕円形で先端は尖る。唇弁は楔状倒卵形で3裂し、中裂片は円形でふちは波状。 和名→色から紫蘭とつける。しかし、白色も有。花期 4~5月、分布 関東以西、四国、九州、沖縄迄。 

 園芸用には、花の色が白色、斑入り、淡色花があったり、花弁が唇弁化した「三蝶咲き」など。珍しく、日向の畑土でも栽培し易いので、観賞用として庭に植えられる。極めて丈夫な植物で 半日陰~日向まで適応し、乾燥・過湿共に耐える。この種の種子はラン科として異例に発芽し易い。普通の鉢に播くだけで、苗を得られる場合がある。 


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   撮影日          4/10 ・ 4/15 ・ 4/18 ・ 4/21 ・4/25 ・ 4/26 ・ 4/29