小品③
小品③
カノコソウ
オミナエシ科 カノコソウ属 多年草、日本全土に分布し、山地の湿った草地にやや稀に生えるのが珍しい。この花を真上から見るとポツ
ポツした蕾が鹿の子絞りに見えるところからカノコソウと名がついた。5~7月頃に、オミナエシに似た姿で淡紅色の小花を多数咲かせる。それで、
「ハルオミナエシ」とも。高さ40~80cmあり、葉は羽状に全裂。雄蕊は4本、花冠はとかく小さく、約3mm、葉は対生である。生薬の使用法:①ヒステ
リーに対する鎮静作用 ②睡眠改善作用 ③リラックス効果などがあって、根と球根から抽出。 香料:特有の香気を利用して、タバコの香料に使用。
シモツケ(下野)
バラ科 シモツケ属 落葉低木(花木)である。初夏にピンクまたは白色の集合花を咲かせて、秋には紅葉する。昔から庭木として親しまれてきている。
分布としては、日本各地に広がっていて、花期は5~6月。成木の樹高は1mほど、和名の由来は下野国に産したと。同じシモツケ属に、コデマリ、ユキヤナギもある。この花は、寒さに強く、日当たりを好む。(耐
寒性は強大、耐暑性は普通)
シラン(紫蘭)
ラン科 シラン属 宿根草。日本、台湾、中国原産の地生ランで、日向の草原などに自生。栽培品として普及している。種子が飛散して栽培逸出することもあるため、野生状態のものとはいえども、本来の自生種
かどうか判別は難しい。 特性: 地下にある偽球茎は丸くて平らで、前年以前の偽球茎がいくつも、繋がっている。葉は最新の偽球茎から根出状に3枚から5枚程度出て幅の広い長楕円形で、薄いけれど堅く、表面には
沢山の縦筋が並んでいる。花期は4~5月。花は紫紅で30~50cm程の花茎の先に数個付き、花弁は細長く、余り開ききらないような感じがする。花の色が白色のもの、斑入り、淡色花も、花弁が唇弁化した「三蝶咲き」
などもある。この花は、ラン科植物には珍しく、日向の畑上でも栽培し易い、観賞用に庭に植えられる。丈夫な植物で、半日陰から日向まで適応して乾燥にも過湿にも耐える。
春菊の花
キク科 シュンギク属の植物で、食用にしている。九州には大葉種で香りあり、葉の切れ込み少なく肉厚、味にクセが無く柔らかい。食用としているのは東アジアにおいてのみ。この葉の特有の香りを持つ葉・茎を
食用に、ビタミン・Ca・葉緑素が豊富。鍋料理の具材、天麩羅のネタなどに用いる。
大根の花
ダイコン:アブラナ科 ダイコン属 越年草。 原産地は地中海地方・中東で、紀元前2200年の古代エジプトでは、ハツカダイコンに近いものが建設労働者の食料とされていたのが最古の栽培記録がされていた。その
後、ユーラシアの各地に伝わっていった。日本において、江戸時代に江戸近郊で板橋・練馬・浦和・三浦半島辺りが特産地となり、その中で練馬大根は特に有名であった。ダイコン花は、アブラナ属と類似した淡紅色を帯びた
白花をややまだらに付ける。茎は付け根の低い三角錐部分で食用にされない。