肥後古代の森①
肥後古代の森①
装 飾 古 墳 館 その1
山鹿市鹿央町にある考古学博物館。国史跡指定の岩原古墳群の一角に立地しており、また、周辺に県指定史跡の岩原横穴墓群が並んでいる。文化庁が1979年に、提唱した「風土の
丘」設置構想の一環として、熊本県が菊池川流域の山鹿市・鹿本郡鹿央町(現・山鹿市)・玉名郡菊水町(現・和水町)の3地区を指定し、「肥後古代の森」として整備を進めた。ここ
熊本県立装飾古墳館は、その中心施設として、1992年4月15日に開館した。これは、くまもとアートポリス事業の一環として、建築家 安藤 忠雄が担当した。
上のフォト:POST CARD 設計/安藤 忠雄 Photo/清島 靖彦 より
肥後古代の森 鹿央地区
岩原 台地
菊池川中流域の左岸、標高75mの岩原台地に、岩原古墳群、岩原双子塚前方後円墳、その周辺の円墳、そして岩原横穴墓群の所在。双子塚古墳と直径20~30m前後の円墳8基からなる
古墳時代中期~後期(5C.中頃)にかけての古墳群。熊本県を代表する古墳群の一つ。1958年国の史跡指定になった。その後 2回に亘り国指定の追加有り。双子塚古墳は、ほゞ西北に面す
る前方後円墳で、主軸の長さ約107m、後円部の径約57m、前方部約50m、後円部の高さ約9mで、前方部はやゝ低く、全面に葺石があり、3段に築成され周囲は濠の跡をとどめている。なお、
追加指定されたのは、1965年に農道工事によって家形石棺が露出した寒原 2号墳で、双子塚古墳の南約 150mにあり、径十数mに推定されている。その後も、7基の円墳が確認された。指定
名称である「岩原古墳」は、主墳の「双子塚古墳」を示す別称で、最初(1958年)の指定当時に用いられていたが指定が拡充したことから地元において一般的に呼称されている「岩原古墳
群」に改められた。
展望所 : 岩原古墳群が一望できる。
◆ 岩原双子塚古墳(主古墳):前方後円墳。全長(周濠を含む)126m、墳長 107m、高さ 9.3m、前方部幅 50m、後円墳部径 57m。県下最大級。保存状態が極めて良く、美しい。
◆ 馬不向1号墳(陪塚か?):円墳。サイズ不明、岩原古墳群中の1基。
◆ 馬不向2号墳(陪塚か?):円墳。サイズ不明、墳丘は平たい、岩原古墳群中の1基。
◆ 馬不向3号墳(陪塚か?):円墳。サイズ不明、周溝あり。
◆ 寒原1号墳/2号墳(陪塚か?):円墳。サイズ10数m、1号墳 2号墳ともに岩原古墳群中の1基で、農道工事によって家形石棺が露出した。
◆ 塚原古墳(陪塚か?):円墳。サイズ不明、